「愛知県 豊橋市 花園町」について

花園町（はなぞのちょう）は、愛知県豊橋市の地名。

地理

豊橋市中央部に位置する。東は魚町、西は萱町、南は広小路二丁目・広小路三丁目、北は新本町に接する。

地名の由来

白山比咩神社（広小路3丁目）の花祭りにちなむという。

人口の変遷

国勢調査による人口および世帯数の推移。

沿革

江戸時代 - 吉田城下二十四町のひとつで裏町に垉六町（ほうろくまち）が所在。また、同様に裏町として下り町（くだりまち）が所在。吉田には下町と表記する町が表町と裏町にひとつずつあるため、その区別として裏町の下町に送り仮名をつけたものという。垉六町および下り町の成立は1663年（寛文3年）から1690年（元禄3年）の間という。
明治初年 - 垉六町が渥美郡豊楽町（ほうらくまち）と改称。また、下り町が渥美郡元浜町（もとはままち）と改称。
1878年（明治11年） - 豊楽町と元浜町が合併し、渥美郡豊橋花園町が成立。
1889年（明治22年） - 豊橋町の一部となり、豊橋の冠称が外れる。
1906年（明治39年） - 豊橋市花園町となる。
1958年（昭和33年） - 一部が魚町・新本町・萱町・広小路・駅前大通に編入され、また、新銭町・魚町・清水町・三浦町の各一部を編入する。
1963年（昭和38年） - 花園商店街のアーケードが完成。
1982年（昭和57年） - 花園商店街のカラー舗装化実施。
1995年（平成7年） - 花園商店街のアーケードをドーム型に改修。

施設

曹洞宗喜見寺／豊橋ビジネスホテル／1972年（昭和47年）開業。40室。
国盛商業

豊橋別院と真宗五か寺

花園町には以下のように寺院が集積している。これらの寺院は元々、方々にあった寺院が鎌倉時代の仁治年間ごろに川毛の地に次々と移転してきたもの。1574年（天正2年）、吉田城主酒井忠次によりそのうち、真言宗3寺を花園に移転させた。また、同時に馬見塚から蓮泉寺、伊奈から仁長寺も移ったことで、寺町が形成された。俗に真宗五か寺と称されるこれらの寺院は、月ごとに吉田御坊の住職を勤める役目があった。
花園幼稚園／真宗大谷派豊橋別院／吉田御坊の名もある。教如が当地を訪れ、1595年（文禄4年）に創建。当初は誓念寺。1644年（寛永21年）に宣如により、本願寺附属の道場として再建されたことから、豊橋別院としてはこの時点を開山として扱っているという。1871年（明治4年）10月の火災により、1862年（文久2年）新築の山門などの建物を失い、当時の廃仏毀釈の時流によりそのまま廃寺にするよう命じられたものの、「講究所」とすることで免れる。また、1879年（明治12年）に「豊橋別院」として公認されたことで存続が確かなものとなり、再建を果たした。1945年（昭和20年）の豊橋空襲により再び全焼の憂き目を見るが、1948年（昭和23年）から復興事業に着手。1951年（昭和26年）には境内に花園幼稚園を設置した。1985年（昭和60年）には本堂が鉄筋コンクリート造となる。
正琳寺／蓮泉寺／応通寺／仁長寺／慧日山。真宗大谷派。元々は伊奈村において明応年間に創建されたものが、1574年（天正2年）に吉田下り町（のちの花園町）に移ってきたもの。開山は専光坊順故。本尊は阿弥陀如来立像。
浄円寺／かつて花園町に所在したが、大村町に移転している

出身人物

石川鴻斎（当時は吉田花園町）

参考文献

平凡社地方資料センター 編『愛知県の地名』 23巻、平凡社〈日本歴史地名大系〉、1981年11月30日。ISBN 4-582-49023-9。 ／郷土豊橋を築いた先覚者たち編集委員会 編『郷土豊橋を築いた先覚者たち』豊橋市教育委員会、1986年8月。NDLJP:12259162。 ／「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 23 愛知県』角川書店、1989年3月8日。ISBN 4-04-001230-5。 ／豊橋市教育委員会 編『豊橋の史跡と文化財』（第三版）豊橋市教育委員会、1998年3月31日。全国書誌番号:99008145。 ／豊橋百科事典編集委員会 編『豊橋百科事典』豊橋市文化市民部文化課、2006年12月1日。 ／松山校区総代会・松山校区史編集委員会 編『校区のあゆみ 松山』（PDF）豊橋市総代会、2006年12月25日。https://www.toyohashijichiren.jp/kouku/koukushi/pdf/kouku19.pdf。

関連項目

豊橋市の地名

外部リンク

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